ISR2011日本大会開催について
◇ISR2011日本大会開催について
国際ロールシャッハ及び投映法学会(ISR)第20回日本大会がアジアで初めて開催されることになりました。包括システムによる日本ロールシャッハ学会と日本ロールシャッハ学会の会員の皆様は全員がISRの会員です。そして両学会で,この記念すべきISR第20回日本大会をホストすることになりました。「心理アセスメントの未来」をテーマとして,将来を見据えて国内外からの参加者とともに議論を深めます。ロールシャッハ法は世界の中でも早くから日本で研究され,臨床に活用されてきた歴史があります。心理アセスメントに携わる専門家の皆様が,日頃の実践と研究を世界に発信する絶好の機会です。共通の関心を持つ世界の仲間と交流するこの機会を是非活用して,次世代に何を残せるのか考えたいと思います。
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ISR2011発表・参加申込
◇ISR2011発表・参加申込
参加申込は2010年8月1日開始
発表申込については,以下にお問い合せください。
国際ロールシャッハ及び投映法学会第20回日本大会事務局
E-mail : isr2010@convention.co.jp
http://www2.convention.co.jp/isr2011/
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ISRの目的
◇ISRの目的
1、ロールシャッハやそのほかの投映法に興味を示す専門家が国際的に結合することで、互いに切磋琢磨し、補い合い、守り合いながらさらに発展し完全な姿に近づく努力をする。
2、そのために学会大会を開催し、ニュースレターと学会誌「Rorschachiana」を発行する。
3、ロールシャッハ・センターを設立し、投映法についての記録や公文書をすべて保存し、学会員へその情報提供を行う。
上記2については、3年に一度開催される国際ロールシャッハ及び投映法学会大会だけでなく、大会を開催しない年次にはそれに代わって国際学会会員同士の結束と学術的交流を深める意味で、主にヨーロッパの隠れリゾート地や避暑地で、「サマーセミナー」が継続教育プログラムとして開催されます。
上記3については、2000年にスイスの首都ベルンに「ロールシャッハ・アーカイブスと博物館」が開設し、エクスナーが館長を務めておられます。そこにはヘルマン・ロールシャッハの長男ワディンと長女エリザベスが寄贈した、ヘルマン・ロールシャッハの貴重なデータや作品が展示されており訪れる人々を感動させています。世界中から集められた文献や書籍がカタログ化され、ロールシャッハ・アーカイブス図書館としての機能も整備されつつあります。
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ISRの歴史
◇ISRの歴史
1921年 ヘルマン・ロールシャッハ「精神診断学」を出版。
1922年 へルマン・ロールシャッハスイスにて死去。
そして、その後25年以上の空白の時間を経て、国際ロールシャッハ及び投映法学会の歴史は始まります。
1949年、スイス心理学会のロールシャッハ委員会が、第1回の会合をチューリッヒで開催します。各国から250名が参加し、ヨーロッパから参加した12カ国のほかにもアメリカ、エジプトなどが参加していました。また、ヘルマン・ロールシャッハ夫人であるオルガ・ロールシャッハの姿もあったと記録されています。ほかにもマルティン・ブロイラー、ヘルツ、サムエル・ベック、ボーム、ルースリー・ウステリ、ミンコフスカ、ツリガー(Zテストの創始者)らが参加していました。このときの参加者らは、ドイツ語やフランス語を話すスイスの精神科医や心理学者らであり、この会議は当初からフランス語(またはドイツ語)で会議を行うのを常としていたようです。
フリードマンは1949年当初から1977年までセクレタリー(事務局長)を務め、後に会長となり1981年まで在職し、長くこの学会を支えてきました。
1993年リスボン大会で、ジョン・エクスナーが会長に選ばれましたが、これは長い国際ロールシャハ及び投映法学会の歴史上画期的なこととなりました。はじめてヨーロッパ以外の国からの代表が会長となったからです。当時、「アメリカなんて遠い国からの代表が会長になってどうするのだ」という揶揄もあったほど、ロールシャッハといえばヨーロッパのものという意識が強かったようです。それに対して、「コロンブスでさえアメリカに来たのだから、今の時代アメリカはとても近いのです」と切り替えしたエクスナーのことばは有名です。
1999年までエクスナーは会長を務めましたが、丁度その1999年のアムステルダム大会(オランダ)は国際ロールシャッハ及び投映法学会誕生50周年となりました。大会会場には50歳おめでとうとデコレーションされた大きなケーキが置かれて参加者にふるまわれ、いくつかのお祝いイベントも催されました。長かったヨーロッパ時代から脱却して、国際ロールシャハ及び投映法学会が本格的に国際色豊かになっていったのは、エクスナーによる包括システムの発展も大きな要因ではありますが、エクスナーの会長時代に先駆けて1993年にアジアから初めての学会参加国となる日本の参加もその象徴となりました。「日本でもロールシャッハが使われているのですか?」という素朴で率直な質問を今はもう聞かれなくなりました。
エクスナーの後、1999年から2005年まで同じアメリカのワイナーが会長に就任しました。ワイナーは、エクスナーとともに包括システムを発展させてきた人で、包括システムの研究や教育を二人三脚でやってきた人です。ワイナーの会長時代にはさらに国際色が豊かになり、キューバやイスラエル、トルコ、ペルー、そして南アフリカなどが参加していきました。
2005年には、27団体を含む19カ国(アルゼンチン、ブラジル、カナダ、キューバ、フィンランド、フランス、イスラエル、イタリア、オランダ、ペルー、ポルトガル、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、アメリカ、ベネズエラ、そして日本)によるバラエティに富んだ国際ロールシャッハ及び投映法学会となりました。
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ISRのこれまでの大会
◇ISRのこれまでの大会
第1回 1949年 チューリヒ (スイス)
第2回 1952年 ベルン (スイス)
第3回 1956年 ローマ (イタリア)
第4回 1958年 ブリュッセル (ベルギー)
第5回 1961年 フライブルグ (ドイツ)
第6回 1965年 パリ (フランス)
第7回 1968年 ロンドン (イギリス)
第8回 1971年 サラゴサ (スペイン)
第9回 1977年 フリブール (スイス)
第10回 1981年 ワシントン (アメリカ)
第11回 1984年 バルセロナ (スペイン)
第12回 1987年 グアルジャ (ブラジル)
第13回 1990年 パリ (フランス)
第14回 1993年 リスボン (ポルトガル)
第15回 1996年 ボストン (アメリカ)
第16回 1999年 アムステルダム(オランダ)
第17回 2002年 ローマ (イタリア)
第18回 2005年 バルセロナ (スペイン)
第19回 2008年 ルーベン (ベルギー)
第20回 2011年 東京(予定) (日本)
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ISRの参加国と会員数 参加国
◇ISRの参加国と会員数 参加国
国際ロールシャハ及び投映法学会参加国と会員数 参加国 参加組織 人数
アルゼンチン Asociaciòn Argentina de Psicodiagnosico de Rorschach 25
Asociaciòn de Rorschach de Rosario 20
Asociaciòn Argentina de Estudio e Investigaciòn en Psicodiagnostico 25
ブラジル Sociedade Rorschach de São Paulo 25
Sociedade Brasileira de Rorschach e Outros Métodos Projetivos 99
Associação Goiana Rorschach e Outros Métodos Projetivos 15
カナダ Société Québecoise des Méthodes Projectives 14
キューバ Sociedad Cubana de Rorschach y Otras Tecnicas Proyectivas 94
チェコ Czech Society of the Rorschach and Projective Methods 18
フィンランド The Finnish Rorschach Association for the Comprehensive System r.y. 93
フランス Société Française du Rorschach et des Méthodes Projectives 280
イスラエル Israeli Rorschach Society 92
イタリア Società Italiana per il Rorschach C.S. - SIRCS 17
Associazione Italiana Rorschach 150
Scuola Romana Rorschach 49
日本 包括システムによる日本ロールシャッハ学会 500
日本ロールシャッハ学会 747
オランダ Nederlandse Rorschach Vereniging 86
ペルー Sociedad Peruana de Rorschach 70
ポルトガル Sociedade Portugesa de Rorschach e Methodos Projectivos 100
南アフリカ SAIROP, South African Institute for Rorschach and Other Projective Methods 15
スペイン Sociedad Española del Rorschach y Métodos Proyectivos 140
スウェーデン Swedish Rorschach Society 31
スイス Commission Suisse du Rorschach 6
Schweizerische Rorschach Gesellschaft 48
トルコ Society of Rorschach and Projective Tests 25
アメリカ合衆国 Society for Personality Assessment 390
ベネズエラ Instituto Rorschach de Venezuela 10
国際ロールシャハ及び投映法学会会員総数 3184名 (2005年7月)
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ISRの理事会組織図
◇ISRの理事会 (Executive Board)
会 長 Bruce L.Smith アメリカ
第1副会長 中村紀子 日本
第2副会長 Latife Yazigi ブラジル
前会長 Anne Andronikof フランス
事務局長 Agneta Rosenquist スウェーデン
◇理事 (Member at Large)
理 事 Ety Berant イスラエル
理 事 Hans van Kemenade オランダ
理 事 Fernando Slberstein アルゼンチン
理 事 Odile Husain カナダ
◇職務担当 (Members ex-officio)
職務 Trudi Finger スイス
ロールシャッキアーナ編集長 Sadegh Nashat イギリス
ブレティン編集長 Piero Porcelli イタリア
アーカイブス博物館館長 Anne Andronikof フランス
前大会長 Leo Cohen オランダ
Hans Huber Verlag代表取締役 G.Jürgen Hogrefe スイス
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